軟骨毛髪低形成症
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/26 06:08 UTC 版)
「リボヌクレアーゼMRP」の記事における「軟骨毛髪低形成症」の解説
RNase MRPのRNA構成要素の変異は、多面発現的な疾患である軟骨毛髪低形成症(CHH)を引き起こす。CHHの患者には2種類の変異が同定されている。1つ目のタイプは、RMRP遺伝子のプロモーター領域、TATAボックスと転写開始部位の間での挿入、重複、三重複である。これによって、RNase MRPの転写開始がゆっくりとしたものになるか、全く起こらなくなる。2つ目のタイプは、RNase MRPの転写されるRNA部分の変異である。CHHの患者では、RNase MRPのRNA転写産物には70以上の異なる変異が同定されおり、RNase MRP遺伝子のプロモーター領域には約30種類の異なる変異が同定されている。CHHの患者の大部分では、一方のアレルでプロモーター変異、もう一方のアレルでRNA部分の変異という組み合わせか、または双方のアレルでRNA部分の変異という組み合わせである。双方のアレルでのプロモーター変異という組み合わせがほとんどみられないことは、このRNAが全く存在しない場合に致死となることを示している。
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