軟弱地盤の対策工
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/07/12 07:12 UTC 版)
軟弱地盤で建物が倒壊する原因は、地盤の液状化と建物の共振である。地盤の液状化は、強い地震動がしばらく続いてから起こる。最初の30秒の地震動に建物が耐えたとしても、液状化が起これば地盤は支持力を失い、建物は突然傾くか倒壊してしまう。極端に柔らかい軟弱地盤では、建物の共振が必ずと言っていいほど起るが、共振は地震動の始まりと同時に起こるのではなく、震動が5~10秒続いてから起こる。共振で揺れが大きくなってからでは逃げ出すことが難しくなる。よって地震が起こる前の対策が必要となってくる。 軟弱地盤における液状化を防ぐには、地下水位を下げる、地盤を締め固める、土の粒度分布を変えるなどの方法が挙げられる。土の粒度分布を変えるのは、粘土のような細かい土は粘着力があるので液状化しにくく、逆に水の移動が容易に行える大粒の土も液状化しにくいからである。 一方、構造物側からの対策としては、液状化しない深い所に構造物を定着させるか、そこまで達する深い基礎を設ける、液状化に伴う不同沈下に抵抗できる丈夫な一体構造とするか、逆に変位を吸収できる構造とする、地中構造物が浮き上がらない工夫をするなどが考えられている。
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