踊りがメイン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/05 07:08 UTC 版)
地車囃子が「地車」から独立した音楽として一般に広く浸透したのは、戦後のことであると考えられている。これはマスメディアの発展と無関係とはいえまい。泉州等の曳行に対抗するためか、お囃子の独自性だけでなく、(囃子にかかわっていた複数の古老によると)「派手に踊ってみたところ、そこにも光があたった」、すなわち当初は新聞・雑誌、すぐのちにテレビなどのマスメディアが地車囃子の踊りを取り上げたのである。昭和31年(1956年)を題材とした大阪の小説『泥の河』(宮本輝)に、福島天満宮における「へたり」での地車囃子の演奏が描かれている。小栗康平監督の同作品の映画においても「へたり」での地車囃子の場面があり、踊りがメインの映像であった。メディアへの露出が高い大阪天満宮の天神祭においても、1990年代前半まで動かずに飾り物でしかなかった三つ屋根「地車」を舞台に組み込んだ「へたり」での奉納であり、現在もそうであるが、地車囃子のメインが踊りになっていた。このように、映像メディアが踊りを取り上げたことで、地車囃子という音楽が広く親しまれるようになったと考えられている。
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