踊ってみたとは? わかりやすく解説

踊ってみた

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/20 20:07 UTC 版)

踊ってみた(おどってみた)とは、主にニコニコ動画YouTubeTikTokなどの、動画共有プラットフォーム上において、利用者が自ら踊った映像を投稿する文化、またはそのジャンルである。

ボーカロイド楽曲やアニメソングなど、既存の音楽に独自の振付をつけて踊ることが多く、2000年代後半からインターネット上で広く普及した。

概要

踊ってみたとは、主にニコニコ動画、YouTube、TikTokなどの動画共有プラットフォームにおいて、利用者が自ら踊った映像を投稿する文化、またはそのジャンルである。[1]

投稿者は、既存の楽曲に対してオリジナルの振付を考案して踊る場合や、他の踊り手が考えた振付を再現(カバー)して踊る場合もある。[2]

題材となる楽曲ジャンルには、VOCALOID(ボーカロイド)楽曲、アニメソング、J-POPなどが含まれることが多い。[3]

この文化は2000年代後半からインターネット上で普及し始め、ニコニコ動画における「踊ってみた」タグの導入がきっかけの一つとされている。[4]

このような動画を投稿する人々は、通常「踊り手」と呼ばれる。

歴史

「踊ってみた」という呼称は、2007年頃に動画共有サイト「ニコニコ動画」のカテゴリ・タグ機能から誕生したとされる。[5][6]

2007年:誕生期

2007年、ニコニコ動画のタグとして「踊ってみた」が登場。[7]

当初は、既存のアニメソングやアイドル楽曲などの「振りコピ」動画が中心で、個人による投稿が大半であった。[8]

2008〜2010年:拡大期

2008年頃から投稿数が急増。ボーカロイド楽曲(例:「ハッピーシンセサイザ」「ルカルカ★ナイトフィーバー」など)に合わせたダンスが人気を集めるようになった。[9] この時期に登場した代表的な踊り手(例:めろちん、愛川こずえ、ただのんなど)が注目を浴び、オフ会・ライブイベント「ニコニコ超会議」などへの出演を通じて知名度を上げた。[10]

2011〜2015年:文化の定着

2010年代前半には、踊り手同士のコラボレーション動画や、複数人による「踊ってみたグループ」が誕生。 代表的なグループとして「DANCEROID」「リアルアキバボーイズ」「アナタシア」などが登場し、ネット発ダンサー文化を牽引した。[11] また、ニコニコ超会議や各地のイベントで「踊ってみたステージ」が設けられ、ファンと踊り手の交流も盛んになった。[12]

2016〜2019年:YouTubeへの拡張

2010年代後半になると、ニコニコ動画だけでなくYouTubeへの投稿も一般化した。 高画質化・撮影技術の進歩により、映像演出やロケ撮影など、より作品性の高い動画が増加。[13] この頃には、踊り手がダンススタジオを設立したりするケースも見られるようになった。

2020年代:多様化と商業化

2020年代に入ると、短尺動画プラットフォーム「TikTok」などでも「踊ってみた」文化が広がった。 ダンスチャレンジやトレンド楽曲による拡散性が高まり、一般ユーザーとプロダンサーの垣根がさらに低くなった。[14] また、一部の踊り手はプロの振付師やアーティストとしてメディアに進出し、テレビ番組・舞台・アーティストのバックダンサーなど、活動の幅を広げている。[15]

主な踊り手・グループ

以下は代表的な踊り手・ダンスグループの一例である(五十音順、敬称略)。

あ行

か行

  • 仮面ライアー217
  • きつねこあら
  • 恐怖。
  • くつしたちゃん
  • K'suke
  • ゲッツ
  • KoKoTi∴A∴
  • こぞう

さ行

  • CIRCUS JAM
  • 佐藤家
  • しいたけあられ
  • SHARE LOCK HOMES
  • じおっと
  • しょまとがんそ
  • しらす+
  • 素直
  • 喘息

た行

  • ただのん
  • たっくん
  • たまひよ。
  • Daro
  • Chego
  • 月浪
  • Tee
  • てぃ☆イン!
  • TOBY HOMES

な行

  • なごみ
  • 生ゴミ屋さんひお
  • なみかり
  • なよは
  • ネタロー
  • のら
  • のんたん

は行

  • 晩餐冠
  • bake.
  • バケモノバケツ委員会
  • ××× project
  • Babo
  • はるかいろ
  • ぴのぴ
  • ぶっきー
  • ぺすか
  • ぼたん
  • ほり
  • ぽるし

ま行

や行

ら行

わ行

脚注

  1. ^ “踊ってみた”からTik Tokまで ~ダンス動画の背景にあるもの|ナタリー
  2. ^ まずはここから!踊ってみたとは何かを解説|Polaris Factory
  3. ^ まずはここから!踊ってみたとは何かを解説|Polaris Factory
  4. ^ “踊ってみた”からTik Tokまで ~ダンス動画の背景にあるもの|ナタリー
  5. ^ “踊ってみた”からTik Tokまで ~ダンス動画の背景にあるもの|ナタリー
  6. ^ 「ネットとダンス」:榊原敬太|舞踊學
  7. ^ “踊ってみた”からTik Tokまで ~ダンス動画の背景にあるもの|ナタリー
  8. ^ 「ネットとダンス」:榊原敬太|舞踊學
  9. ^ “踊ってみた”からTik Tokまで ~ダンス動画の背景にあるもの|ナタリー
  10. ^ “踊ってみた文化の広がり”|ナタリー
  11. ^ “踊ってみた”からTik Tokまで ~ダンス動画の背景にあるもの|ナタリー
  12. ^ 「ネットとダンス」:榊原敬太|舞踊學
  13. ^ “踊ってみた”からTik Tokまで ~ダンス動画の背景にあるもの|ナタリー
  14. ^ “踊ってみた”からTik Tokまで ~ダンス動画の背景にあるもの|ナタリー
  15. ^ 「ネットとダンス」:榊原敬太|舞踊學

関連項目


踊ってみた

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 01:19 UTC 版)

藤咲彩音」の記事における「踊ってみた」の解説

中学校2年時に、夜中パソコン見ていた母親からニコニコ動画所謂「踊ってみた」を見せてもらい、「ダンスの上手さをアピールしているのではなく、単に曲を楽しんでいる感じ」に面白さ感じたことをきっかけに、自身2010年8月に「ピンキー!」名義踊り手としてデビュー投稿後は良い評価から悪い評価まで様々なコメント見ていろんな人の意見聞ける、ここは凄く良いところだ」「自分踊り評価してくれるところが嬉しい。評価があるからこそ良い所伸ばし、悪い所を削ることができる」と思ったという。 踊り手デビュー後ソロ動画の他、愛川こずえ当時DANCEROIDメンバー)や荻野沙織(後のA応Pリーダー)らとのコラボ動画や、ニコニコ動画主催ダンスイベント『ニコニコダンスマスター』にも参加

※この「踊ってみた」の解説は、「藤咲彩音」の解説の一部です。
「踊ってみた」を含む「藤咲彩音」の記事については、「藤咲彩音」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「踊ってみた」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「踊ってみた」の関連用語

踊ってみたのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



踊ってみたのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの踊ってみた (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの藤咲彩音 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS