越後物語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 23:36 UTC 版)
文明14年(1482年)3月、越後国小千谷を訪れた小文吾は、石亀屋次団太の好意によって逗留する。この地の山賊・酒顛二(しゅてんじ)の妻になっていた船虫はこのことを知り、按摩に変装して目を病んだ小文吾を襲撃するが、珠の奇瑞によって救われる。船虫は町人に捕らえられ「神慮任し」という放置の刑を受けるが、おりしも小千谷にやって来た荘助はそのことを知らずに船虫を助けてしまう。酒顛二の砦に案内された荘助は、かれらが賊であることを知って退治する。 荘助と小文吾は再会するが、二人はこの地を治める長尾景春の母・箙大刀自に捕らえられ、危うく処刑されそうになる。荘助の父に恩義のある長尾家家臣・稲戸津衛の助けによって危機を脱した二人は、石禾に向かう途中の信濃路で、乞食姿に身をやつした毛野と邂逅する。この時、毛野が持っていた「落葉」の刀をめぐって荘助と毛野が斬り合うが(それぞれが父にゆかりの刀と考え、実際双方に関係があった)、後から追いついた小文吾が仲裁に入った。二人は毛野に里見家との縁を伝えるが、毛野はもうひとりの仇・籠山逸東太への復讐を誓っており、宿に漢詩を書き残して姿を消した。
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