資本の増強
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/02 17:02 UTC 版)
「ウィリアム・C・デュラント」の記事における「資本の増強」の解説
ビュイック社資本はブリスコー兄弟の資本参加で7万5千ドルとなった後、ホワイティング資本に変わっても額には変更がなかった。デュラント=ドートキャリッジ会社のトップだったデュラントの手元に来たビュイックを、デュラントは総支配人に就いた11月1日のその日に資本金30万ドルとし、さらに半月後の11月15日には50万ドルとした。このときデュラントは32万5千ドル分の株を持った。さらに1年もたたずに1,500万ドルに増資した。デュラント=ドート社がビュイック大株主となったが、その一方で、デュラントの指揮の下(もと)で営業員が各家をまわり(自動車ではなく)「ビュイック株」を猛烈な勢いで販売した。デュラント自身もフリント近郊の人々に1日で50万ドル分の新株を販売した。事業説明書も用意せずアポイントもとらずに訪問したが、事業の将来の伸びを説得し、農家でも教師でも店員でも未亡人でも、買ってくれる人であればだれにでも株を分けた。デュラント=ドートキャリッジ会社のトップとしてフリントの名士となっていたデュラントをフリントの人々は信頼し支援した。デュラントは工場を建て、生産設備を設置し、流通組織を整えた。やがてフリントだけでは資金調達がまかなえなくなり、デュラントはさらに遠方からの金銭的支援を求めるようになった。
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