財政の逼迫と議会との関係悪化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/01 04:44 UTC 版)
「ジェームズ1世 (イングランド王)」の記事における「財政の逼迫と議会との関係悪化」の解説
ジェームス1世は、スコットランド王としてもイングランド王としても弱体な権力基盤の上に君臨していたため、自己の味方を増やそうと有力貴族たちに気前良く恩賜を授け、多額な金品を支出した。さらに王妃アンの浪費(後述)によって国家財政は逼迫してしまうことになった。このため、国王大権をもって議会に諮らずに、関税を大商人たちに請け負わせる契約(「大請負」)を締結して、議会との対立を深めた。1610年にソールズベリー伯が財政再建策として大契約を議会に提出、議会は1度は同意したが、議会側は国王が絶対王政に走るのではないかとの疑いから、廃案となった(2年後の1612年にソールズベリー伯は死去)。 危機的な王庫の困窮を少しでも緩和するため、1611年にはアイルランド北部アルスター地方の植民者を守り、アイルランド人の反乱に備える軍隊の費用を捻出するため、購入が可能な新位階としてイングランド準男爵位を創設した。1619年にはアイルランドでも販売を開始した(ジェームズ1世の崩御後にはスコットランドでも準男爵の販売が開始される)。
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