警察の熊野寮への捜索の問題点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 02:43 UTC 版)
「熊野寮」の記事における「警察の熊野寮への捜索の問題点」の解説
警察の熊野寮への捜索の適法性は疑問視されている。京都大学法学部教授で刑法学者の高山佳奈子は、2014年の捜索に関連して法手続き上の観点から苦言を呈している。それによると、本件の立件に必要な証拠は現場(銀座)での警察やデモ参加者からの証言で十分であり、刑事訴訟法及び最高裁判例に反する必要性のない捜索に当たる可能性があり、「法治国家たるべき日本の国際的威信を地に落としかねない」。またこの捜査において本来事前に提示することが必要な捜査令状を寮生に呈示しなかった点も問題視している。 寮生に聞き取りを行った杉本恭子によると、捜索場所が2,3箇所であるのに対して50から150ほどの機動隊が無駄に投入され、寮内では警察による違法な写真撮影や令状を呈示しない捜査が行われる。またその結果押収されるのはビラ数枚ということもあるという。なお、捜査について次のような熊野寮自治会の考えを紹介している。 ガサ入れの理由は、政治党派で活動する寮生(あるいは学外の人)が被疑者となった事件だ。しかし、熊野寮自治会は、「ガサ入れが来る原因になるから」と政治党派で活動する人を排除したりはしない。問うべきは「ともに自治を担えるかどうか」であり、思想信条ではないからである。
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