認可と使用法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/05/21 13:30 UTC 版)
ピラセタムはおもにヨーロッパで使われている。ほかの処方箋薬と同じく、ピラセタムを処方箋なしで個人的な用途でイギリスに輸入することは法律で認められている。2006年6月現在、ピラセタムは米国では規制されていない(規制薬物でも処方箋薬でもなく、栄養補助食品として売られている)。学生の間では知的能力を高める薬として有名であり、学生はしばしばバルクで粉を購入し、味をごまかすためオレンジジュースと一緒に飲む。ピラセタムに関するよい事例データはあるが、健常者に対する認知機能改善に関しては検証されていない。小児期自閉症のために投与する親もいるが、そのような効果を裏付ける結果は出ていない。 ピラセタムは血液凝固、レイノー現象などの血管けいれん性疾患、深部静脈血栓症に対する長期的治療に有効である。ピラセタムはきわめて安全な抗血栓薬で、血液細胞の変形能を増大させたり、血小板凝集を阻害させる新しい種類の機序で作用する。 従来の抗血栓薬はピラセタムとは別の作用機序で凝固因子を阻害するため、ピラセタムとともに投与すると、従来のワルファリンによる抗凝固療法を安全に効果的によく補完できる。この種の使用でもっとも効果的な投与量の幅は4.8-9.6g/日を三回にわけて8時間で投与である。ピラセタムは現在、深部静脈血栓症の再発防止のための効果的な長期療法として、ワルファリンに代わるものとして調査されている。
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