認められた周期表
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 08:33 UTC 版)
メンデレーエフの周期表はすぐに認められたわけではなかった。しかし1875年にフランスのポール・ボアボードランが新元素ガリウムを発見し、これが周期表中の「エカアルミニウム」と一致した性質を持つことが判明すると周期表が注目を浴びるようになった。その後も1879年に発見されたスカンジウム(「エカホウ素」)、1886年に発見されたゲルマニウム(「エカケイ素」)がメンデレーエフの表の空白の位置を埋めるものだということが判明し、彼の周期表による予想の正しさが証明された。これに伴って「オクターブの法則」のジョン・ニューランズも再評価され、1887年にイギリス化学学会から賞を授与された。 しかし周期表による予言では収められないケースもあった。1794年にスウェーデンの小村イッテルビーで発見された鉱物群からは多くの新元素が見つかっていたが、1907年までにその数は14にもなった。これらはいずれもよく似た性質を持っており希土類元素と呼ばれたが、メンデレーエフの周期表に当てはめようとしても、いずれの族にも納まらないものであった。この問題は常に意識されていたが、1920年以降にこれらの元素はランタノイドという概念の下にまとめられて決着を見た。
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