話の切り替え・略述とダモピロスの弁護
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 08:22 UTC 版)
「ピューティア第四祝勝歌」の記事における「話の切り替え・略述とダモピロスの弁護」の解説
大いなる道を進むのは手間がかかる。短い道もまたある。さて、アルケシラース王よ、英雄たちは金羊毛皮を獲得した(メーデイアはペリアースを殺した)。オーケアノスの大洋を通り、赤い海を越え、(そしてリビュアの砂漠を横断し、トリートーニス湖を過ぎて)、男殺しのレムノース島に至り、そこの女たちと情を交わした。こうして輝かしい一族の種が蒔かれたのだ。エウパーノスの一族が生まれ、やがてラケダイモーンへと広がり、かつて「もっとも美しき」との名(カリステー)を持っていたテーラ島に移り住んだ。 かくてレートーの子アポローンは、あなた方にリビュアの広大な平野を授けた。そうしてキューレーネーの黄金の都を統べる力を与えたのである。アルケシラース王よ、いまこそオイディプースの智慧を知るときである。この世にあって何が真に価値あるものか。あなたは賢明な医師であり、町を鎮め正しく舵取りし導く者である。神の恩寵はあなたにある。 ホメーロスも語っている通り、「よき使者は何ごとにも重みを加える」。王よ、この言葉を尊びたまえ。(わたしが使者として伝えるが)バットスの館はダモピロスの公正な心をよく知っている。彼は賢者であり、また身の分を弁えている。その彼が父祖の土地や財産から遠ざけられて辛い境遇にある。ゼウスはティーターン神たちも解放された。ダモピロスは災難を脱し、みずからの館で朋と再会することを願っている。竪琴を手に平安を楽しみたい。彼は、アルケシラース王よ、テーバイで自分がもてなされたときのことをまた語るであろう。
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