詩人エミール・グードーと「イドロパット」
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「ル・シャ・ノワール」の記事における「詩人エミール・グードーと「イドロパット」」の解説
「水」を意味する「hydro-」と「病」を意味する「-pathe」から成る「イドロパット (Hydropathe)」という言葉はもともと水治療法 (仏 hydrothérapie; 英 hydrotherapy, water cure) を含み「内服・外用として水だけを用いることで病気が治ると主張する人」という戯言・俗語だが、逆に「水を飲むと病気になる」という意味、グードー (Goudeau) という名前と "goût d'eau (水の味)" をかけた言葉、グードーが好んだヨーゼフ・グングル (1809-1889) のワルツ『ハイドロパテン (Die Hydropathen)』に因む言葉など、多義的な戯言、言葉遊びであった。また、「フュミスト」、「フュミストリー」とは、もともと「暖炉職人」の意味だが、19世紀中頃から「冗談好き、ふざけた人、不真面目な人」の意味で使われ、退廃的(デカダンス)な世紀末と享楽的なベル・エポックの精神を表わすようになった。 こうして、ロドルフ・サリスのキャバレーにエミール・グードーの「イドロパット」の前衛的な芸術家や文人らが集まることで、退廃的なキャバレー文化が栄え、前衛的な芸術が開花したのである。
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