詩による表現
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/13 05:55 UTC 版)
「定言三段論法」における上記の19式を覚えるため、中世(スコラ学)ではsyllogismusと呼ばれるラテン語の詩が作られた。 Barbara celarent darii ferioque prioris.Cesare camestres festino baroco secundoe. Tertia darapti disamis datisi felapton, bocardo ferison habet. Quarta insuper addit bramantip camenes dimaris fesapo fresison. この詩から子音を取り除くことによって三段論法の式が得られ(上記の詩の強調文字の部分が式である)、それぞれの式を呼ぶのには詩のおのおのの単語を用いる。 また、詩の1行目が第一格、2行目が第二格、3行目が第三格、4行目が第四格に対応している。 また、第一格以外の格は、第一格に還元され得るが、式の名称に含まれる子音のうちs, m, p および c は還元の際の手引きとなるもので、s および p はそれぞれ直前の母音で表される式を「単純換位」あるいは「限量換位」せよという意味であり、m は「前提の変換」を命じ、c は「三段論法の換位」すなわち帰謬法によって証明せよという意味である。 冒頭で示した三段論法の例は第一格の「Barbara」に対応している。 大前提:全ての人間は死すべきものである。(A, M-P:全てのMはPである) 小前提:ソクラテスは人間である。(A, S-M:全てのSはMである) 結論:ゆえにソクラテスは死すべきものである。(A, S-P:全てのSはPである)
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