西村五雲とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 人名 > 美術家 > 画家 > 日本の画家 > 西村五雲の意味・解説 

西村五雲

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/01 00:10 UTC 版)

西村五雲肖像写真

西村 五雲(にしむら ごうん、1877年(明治10年)11月6日 - 1938年(昭和13年)9月16日)は日本画家京都出身、本名・源次郎[1]。日本画家の西村卓三は息子(次男)。動物画を得意とし、動物の生態を生き生きと捉えるその描写は、師の竹内栖鳳を凌ぐとも評された。

来歴

1890年(明治23年)13歳で岸竹堂に入門、ただしこの頃の作品は殆ど現存しない。竹堂没後の1899年(明治32年)に竹内栖鳳に師事[1]1907年(明治40年)の第1回文展で「白熊(咆哮)」(山種美術館蔵)が三等賞受賞。しばらく文展には不出品だったが、1911年(明治44年)の第5回文展では「まきばの夕」で褒状、宮内庁買い上げ。1913年(大正2年)に京都美術工芸学校教諭に就任するも、同年長男を亡くした心労で神経衰弱に陥る。病状が回復し小品が制作できるほどに回復するのは、1917年(大正6年)まで待たねばならない。1924年(大正13年)に京都市立絵画専門学校(現:京都市立芸術大学)教授、1933年(昭和8年)に山元春挙死去に伴う補充として帝国美術院会員となる[2]1937年(昭和12年)に帝国芸術院会員。 同年、この年から始まった新文展の審査員に就任[3]。 晩年の五雲は名声を得たが、生来病弱で、官設展などの大きな展覧会にはあまり出品しておらず、大作や作品数も少ない。画塾・晨鳥社を主宰、門下に山口華楊などがいる。

主な作品

作品名 技法 形状・員数 寸法(縦x横cm) 所有者 年代 出品展覧会 落款・印章 備考
水呑虎 京都府立総合資料館 初期作
凍夜 足立美術館 1902年(明治35年)
残雪飢狐 紙本墨画淡彩 二曲一隻 152.1x170.8 海の見える杜美術館 1903年(明治36年)[4]
白熊(咆哮) 絹本著色 1幅 171.5x115.5 山種美術館 1907年(明治40年) 第1回文展 五雲にとって初の大賞を受賞した出世作。「捉膃肭之図(おっとせいを捉えるのず)」という別名も伝わる。京都市動物園でのスケッチを元に描いたという[5]
林泉群鶴図 紙本著色 六曲一双 153.5x363.0(各) 永青文庫 1911年(明治44年)頃 弟子の山口華楊によると、五雲は鶴を好んで描き、本作は座敷用の依頼画として描かれたという[6]
秋興 絹本著色 六曲一双 152.2 × 355.4〈各) 京都市美術館 1913年(大正2年)
日照雨 絹本著色 1幅 141.2x163.0 東京芸術大学大学美術館 1931年(昭和6年) 第12回帝展 政府買上
秋茄子 三の丸尚蔵館 1932年(昭和7年) 第13回帝展 宮内庁買上
冬暖 西宮市大谷記念美術館 1934年(昭和9年)
海驢(あしか) 絹本著色 額装1面 124.0×198.0 京都市美術館 1934年(昭和9年) 頃
麦秋 190x229 日本芸術院 1937年(昭和12年) 第1回新文展[7]
老松遊鶴図 紙本墨画淡彩 六曲一双 153.0x360.8(各) 松岡美術館 制作年不明 款記「五雲」[8]

著作・画集

  • 『岸竹堂伝』 加藤英舟共著、荘人社、1932年(昭和7年)
  • 『五雲』 便利堂1940年(昭和15年)
  • 『西村五雲』 光村推古書院、1983年(昭和58年)

脚注

  1. ^ a b 西村五雲 東京文化財研究所 2018年7月17日閲覧。
  2. ^ 日本画伊藤深水ら、新たに審査員に『中外商業新報』昭和8年9月5日(『昭和ニュース事典第4巻 昭和8年-昭和9年』本編p410 昭和ニュース事典編纂委員会 毎日コミュニケーションズ刊 1994年)
  3. ^ 審査員の顔ぶれ内定『東京朝日新聞』昭和12年7月27日(『昭和ニュース事典第7巻 昭和14年-昭和16年』本編p665 昭和ニュース事典編纂委員会 毎日コミュニケーションズ刊 1994年)
  4. ^ 田中日佐夫監修 『近代日本画の巨匠 竹内栖鳳とその門下生たち 海の見える杜美術館館蔵品選1』 海の見える杜美術館、2005年9月16日、pp.80-81。
  5. ^ 山下裕二監修 山種美術館学芸部編集 『山種美術館創立45周年記念特別展 ザ・ベスト・オブ・山種コレクション』 山種美術館、2011年、pp.96,213。
  6. ^ 山口華楊「作品解説」『西村五雲』 光村推古書院、1983年、p.95。
  7. ^ 日本藝術院編集・発行 『日本藝術院所蔵作品目録』 2008年、pp.15,385。
  8. ^ 松岡美術館編集・発行 『日本画名品選』 2006年10月20日、pp.94-95。

参考文献

  • 大熊敏之 「近代動物画の誕生─西村五雲『秋茄子』をめぐって」宮内庁三の丸尚蔵館編集 『三の丸尚蔵館展覧会図録No.3 花鳥の美─若冲から近代まで』 菊葉文化協会発行、1994年3月、pp.76-80



固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「西村五雲」の関連用語

西村五雲のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



西村五雲のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
株式会社思文閣株式会社思文閣
Copyright(c)2025 SHIBUNKAKU Co., Ltd. ALL RIGHTS RESERVED.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの西村五雲 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS