製糸工程
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/13 14:33 UTC 版)
一般的に以下の手順で行われる。 殺蛹 天蚕繭は、羽化するまで約40日あるが、生繭で繰り糸をする以外は、燻蒸などにより蛹を殺す。 貯蔵 風通しの良いところでカビの発生を防ぎながら保管する。 選繭 自然の中でつくられた繭は不揃いなので、繰り糸を容易にするために選繭し、不良の繭を取り除く。 煮繭 天蚕は、雨水などから中の蛹を保護するために蝋分を多く含んでいて水を通しにくくなっている。ある程度の時間をかけて煮ることによって、糸引きの過程での切断やもつれを防ぐ。 繰り糸 座繰り機などを用いて、鍋の湯で煮繭しながら糸口を求め、5 - 7粒の繭の糸を縒り合わせて一本の糸にする。天蚕繭の場合は、繭の構造から外層部を手で一皮めくって糸口を見つける方法をとらねばならない。 揚げ返し 小枠に巻き取られた天蚕糸を大枠に巻き替える。 仕上げ 大枠から外して二つ折りにして結束する。 天蚕繭の製糸は、家蚕の繭に比べて解除率が悪く、作業効率が悪い。
※この「製糸工程」の解説は、「天蚕糸」の解説の一部です。
「製糸工程」を含む「天蚕糸」の記事については、「天蚕糸」の概要を参照ください。
- 製糸工程のページへのリンク