被処理物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 02:07 UTC 版)
発酵によるバイオガス化には、有機乾物の含有比率が5-15%の間で、かつ炭素と窒素の比率が20:1から40:1の間の廃棄物が適する。具体的には家畜糞尿、食品残滓、下水汚泥などが該当する。これらに対し、刈り草や木くずは好気性発酵による堆肥化が適する。 家畜糞尿のうち、ブタの糞尿は、消化管が短いことから未消化脂肪など発酵に適した有機物に富むが、水分比率が高すぎる欠点がある。ウシの糞尿は、反芻による高い消化能力により栄養分は利用しつくされているが、有機乾物の含有比率は発酵に適している。ニワトリの糞尿は、消化能力の悪さから栄養分が豊富に残っているが、乾物の比率が高すぎる欠点がある。これらを混合することにより欠点を補うことができるが、酪農家の専門化により単一の家畜の糞尿を処理する傾向がある。家畜に投与される抗生物質や、畜舎に散布される殺菌剤は発酵の阻害要因となる。 下水汚泥によるバイオガスは消化ガスと呼ばれ、都市部を中心に利用が進められている。
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