行動への影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/29 02:07 UTC 版)
エビングハウス錯視は、知覚 (perception) と行動 (action) のそれぞれに異なる処理経路が存在するかについて検討した近年の議論で、重要な役割を果たした(詳細は視覚野を参照)。 エビングハウス錯視は大きさの「知覚」をゆがめるが、把握 (grapsing)(丸をつかむために手を広げさせるような実験)のような「行動」で被験者が応答した場合には、大きさのゆがみは生じなかったという。 しかしながら、近年の研究は、もとの実験に不備があったことを指摘している。もとの刺激は把握行動の誤差が生じにくいようになっていたため、把握による応答が正確になった可能性があった。また、周辺刺激の大きさが異なる2つの刺激をそれぞれ別々に提示していたために、参照刺激としてはたらくはずの2つめの中心円盤が存在せず、このことにより錯覚が生じなくなっていた可能性があった。Franz et al.は、行動系と知覚系はともにエビングハウス錯視を生じると結論している。
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