蒲田女児放置死事件
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蒲田女児放置死事件(かまたじょじほうちしじけん)は、2020年(令和2年)6月に育児放棄され8日間放置された当時3歳の女児が衰弱死し母親が逮捕された事件である。
概要
2020年6月、東京都大田区蒲田のワンルームマンションで、当時3歳の女児が8日間育児放棄された上衰弱死する事件が発生した。司法解剖の結果女児は死後2、3日経過しており胃の中は空っぽだった[1]。
加害者であり女児の母親であるKは、女児を家に置いたまま鹿児島市内の交際男性のところへ遊びに行っており、6月13日に家へ帰宅した際女児が亡くなっている事に気づき帰宅して約1時間後に自ら119番通報したと見られる[2][3]。
女児は発見当時痩せていて、部屋の中には空きペットボトルや菓子の袋が散乱していた[4]。
加害者のKは、2020年7月7日に保護責任者遺棄致死の疑いで逮捕された[5]。
裁判
逮捕後にKは鑑定留置に入れられた後、2020年10月23日に刑事責任が問えると判断され起訴された[6]。
東京地方裁判所にて行われた裁判で検察側は懲役11年を求刑したのに対し、2022年2月9日に懲役8年の実刑判決を受けた[7][8]。
その後被告側は東京高等裁判所へ控訴したが、2023年2月24日に一審の判決を支持し、棄却された[9]。
加害者の生い立ち
加害者であるKは宮崎県で生まれた。8歳の頃に実母からしつけとして頬を平手打ちされ全治2週間の大怪我を負い両親が逮捕され、Kは児童相談所に保護された。
その後Kは児童相談所から児童養護施設へ移り、施設から学校に通っていた[10]。
出典
- ^ “「間仕切り閉め、ソファでふさいだ」 長女の行動制限か 蒲田女児死亡”. 東京新聞 (2020年7月9日). 2020年7月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月12日閲覧。
- ^ “母親がSNSの履歴消去 育児放棄の発覚恐れ工作か 蒲田女児死亡”. 東京新聞 (2020年7月9日). 2020年7月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月12日閲覧。
- ^ “3歳の娘を1週間放置、衰弱死させた疑い 母親を逮捕”. 朝日新聞デジタル. 朝日新聞社 (2020年7月7日). 2021年2月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月12日閲覧。
- ^ “体重痩せ室内にパンの袋や空のペットボトル 3歳女児死亡 東京”. 日本放送協会 (2020年7月8日). 2020年7月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月12日閲覧。
- ^ “3歳娘を自宅に放置死疑い24歳母逮捕”. ライブドアニュース (2020年7月7日). 2020年7月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月12日閲覧。
- ^ 岩田恵実; 滝口信之、高島曜介 (2020年10月23日). “3歳女児放置死、母親を起訴 刑事責任問えると判断か:朝日新聞”. 朝日新聞デジタル. 朝日新聞. 2020年10月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年5月18日閲覧。
- ^ “3歳女児放置死、母親に懲役11年求刑 東京地裁”. 日本経済新聞 (2022年2月2日). 2022年2月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年5月18日閲覧。
- ^ “実母に口を針で刺され、ゴミ袋に入れられ投げられていた女…3歳長女放置死で「虐待の連鎖」認定”. 読売新聞オンライン. 読売新聞社 (2022年2月22日). 2023年6月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年5月18日閲覧。
- ^ “1週間旅行で3歳長女放置死の母、2審も懲役8年判決 東京高裁”. 産経ニュース. 産経新聞社 (2023年2月24日). 2023年3月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年5月18日閲覧。
- ^ “加害母も虐待されていた!「8歳で両親が逮捕」3歳女児放置死は“負の連鎖”が生んだ悲劇か”. 文春オンライン (2020年7月11日). 2020年7月12日閲覧。
外部リンク
- 大田区における3歳女児死亡事例 検証報告書 ‐今後の取り組み及び強化策に向けて‐ - 事件を受けて大田区が2020年9月に作成した報告書
関連項目
- 蒲田女児放置死事件のページへのリンク