著書『法の概念』
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「ハーバート・ハート」の記事における「著書『法の概念』」の解説
H.L.A.ハートの最も有名な著書は『法の概念』であり、1961年に発表された。その第2版は、新たに追記がなされ、彼の死後である1994年に出版された。この本は、1952年からの彼の講義、および彼が1958年に発表した論文「実証主義と法・道徳分離論」(Positivism and the Separation of Law and Morals)が元となっており、法実証主義の洗練された観点を導くものである。この本における彼の考えのうち特に有名なものは、次のようなものである。 ジョン・オースティン(先述のジョン・L・オースティンとは別人)の「法とは、刑罰という脅威によって裏付けられた、主権者による命令である」という考え方(主権者命令説)に対する批評。 「一次的ルール」と「二次的ルール」との区別。「一次的ルール」とは人の行為に対する公的な支配であり、「二次的ルール」は「一次的ルール」の承認・変更・裁定の権限を付与するものである。
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