葉足動物との関係性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/23 09:13 UTC 版)
「葉足動物#変動の経緯」および「葉足動物#有爪動物との関係性」も参照 汎節足動物 * (諸説) * (諸説) * アンテナカンソポディア 有爪動物(カギムシ) * (諸説) 緩歩動物(クマムシ) * シベリオン類 * Gilled lobopodians オパビニア ラディオドンタ類 真節足動物 様々な葉足動物(*)と現生汎節足動物の系統関係 アイシェアイアとハルキゲニアを初めとして、カンブリア紀の多くの葉足動物は、一見して有爪動物に似た姿で、かつては全般的に原始的な有爪動物だと考えられた。しかし節足動物に似た性質をもつ葉足動物が後に発見され、葉足動物は有爪動物だけでなく、節足動物の祖先をも含んだ側系統群であると判明した。これにより、環節に細分された柔軟なクチクラや葉足などという、かつて有爪動物的と思われた葉足動物の特徴も、両者の系統関係を反映しない汎節足動物の祖先形質だと分かり、葉足動物と有爪動物の類縁関係は、新たな基準で見直さなければならない。 葉足動物アイシェアイアの復元模型 有爪動物に似る爪の構造が注目された葉足動物ハルキゲニア 有爪動物の1種 Euperipatoides kanangrensis の爪 有爪動物の近縁として広く認められる数少ない葉足動物の1つアンテナカンソポディア その後、かつて有爪動物に近縁と思われた葉足動物の系統関係はほとんどが不確実で、種によって有爪動物の初期系統(ステムグループ)・別の汎節足動物(緩歩動物および節足動物)の初期系統・独立した別系統だと、対立した様々な系統仮説を与えられた。葉足動物の1種ハルキゲニア・スパルサ(Hallucigenia sparsa)の爪からは、有爪動物に似た多重構造が確認されており、これに基づいて有爪動物の系統に属する説もあった が、他の葉足動物のこの特徴の有無は不明であるため、有爪動物の系統に特有する派生形質として断言しにくく、前述の特徴のような、単なる汎節足動物の祖先形質に過ぎない可能性もある。21世紀以降、有爪動物の初期系統(基盤的な有爪動物)として広く認められる葉足動物は、アンテナカンソポディア(Antennacanthopodia)やオーステノトゥブルス(Orstenotubulus)などという僅かな種類しかない。
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