荘子・墨子・宋子・荀子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 15:56 UTC 版)
「名家 (諸子百家)」の記事における「荘子・墨子・宋子・荀子」の解説
名家は道家の『荘子』と深く関わる。『荘子』は複数の章(主に万物斉同を説く章)で、名家の学説と似た表現を用いている。また、恵施は『荘子』に度々登場し、荘周の友人あるいは好敵手として描かれている。また、恵施の著作は完全に散逸したが、『荘子』天下篇にその学説が記録されているおかげで、恵施の思想は現在に伝わっている。一方で、公孫龍は『荘子』秋水篇において、「井の中の蛙」として嘲笑的に描かれている。しかし他方で、その秋水篇にも登場する道家の魏牟(中国語版)(魏の公子牟)は、『列子』仲尼篇において、公孫龍の学説を弁護している。 名家は墨家の『墨子』とも深く関わる。墨家が「兼愛」「非攻」といった博愛主義・平和主義を説いたのと同様に、恵施や公孫龍もまた「氾愛」「兼愛」「偃兵」といった博愛主義・平和主義を説いたという。また、『墨子』墨弁には、名家の術語や学説と似た表現が頻繁に出てくる。 名家は小説家の宋子(宋銒)とも深く関わる。『荘子』天下篇では、尹文は弁者ではなく宋銒の学派(宋尹学派)に分類される。その上で、その宋尹学派もまた平和主義(「禁攻寝兵」)を説いたとされる。 名家は儒家の『荀子』とも深く関わる。『荀子』は複数の篇で、恵施と鄧析を奇説・邪説を説く者達、あるいは「礼」にそむく者達として非難している。とりわけ『荀子』正名篇では、名家や宋銒の学説を邪説として非難すると同時に、荀子自身の学説を述べている。
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