茶飲友達
茶飲友達
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/08 16:21 UTC 版)
茶飲友達 Tea Friends |
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監督 | 外山文治 |
脚本 | 外山文治 |
製作 | ENBUゼミナール |
出演者 | 岡本玲 磯西真喜 海沼未羽 渡辺哲 |
配給 | イーチタイム |
公開 | ![]() |
上映時間 | 135分 |
製作国 | ![]() |
言語 | 日本語 |
『茶飲友達』(ちゃのみともだち)は、2023年公開の日本映画。実際に起きた高齢者の売春事件をモチーフにした、社会派群像劇[1]。監督は外山文治。主演は岡本玲[1]。
ストーリー
「茶飲友達、募集。」という新聞の三行広告を利用した高齢者の売買春ビジネスと、それを経営する若者たちの物語を通じて、現代社会の性や孤独を描く[2][3][4]。
キャスト
- 佐々木マナ - 岡本玲 [5]
- 松子 - 磯西真喜(演劇集団円)[5]
- 道子 - 瀧マキ [5]
- カヨ - 岬ミレホ [5]
- 千佳 - 海沼未羽 [5]
- 鷹木 - 中山求一郎 [5]
- 時岡茂雄 - 渡辺哲 [5]
五頭岳夫[6]、長島悠子、百元夏繪、クイン加藤、海江田眞弓、楠部知子、アサヌマ理紗、鈴木武、佐野弘樹、光永聖、中村莉久、牧亮佑、ほか[7]。
シニア俳優の多くは、蜷川幸雄が立ち上げた高齢者演劇集団「さいたま・ゴールドシアター」のメンバーである[8]。
背景
本作のモチーフになったのは、2013年に売春防止法違反で摘発された、70歳の男性が運営する東京都の会員制売春クラブである[8]。「茶飲み友達紹介」という三行広告で10年近く活動し[3]、会員は60歳前後~80代、男性会員が1000人、女性会員は300人ほどいたとされる[8][3]。摘発されたのは70歳の男性だが、本作では岡本玲演じる30歳前後の女性に設定し、若者の社会問題も描いた[3]。
監督の外山文治は、本作以前から高齢者をテーマにした映画を手掛けており、『此の岸のこと』(2010年)では老老介護、『燦燦‐さんさん‐』(2013年)では高齢者の婚活を描いている[2][3][8]。
本作は『カメラを止めるな!』で知られるENBUゼミナール「シネマプロジェクト」の第10弾として製作された[9]。出演者はワークショップオーディションを通じて選ばれた[5][10]。
製作はコロナ禍の中で行われた[2]。ロケ地には実際の老人ホームも使われた[2][8]。撮影前にクラウドファンディングが行われ、目標額を超える800万円超が集まった[1]。
上映は全国82のミニシアターで行われた[8]。最初に単館上映した渋谷区の「ユーロスペース」では、コロナ禍にもかかわらず満席が続出した[2]。
受賞
- 第37回 高崎映画祭 最優秀監督賞・最優秀主演俳優賞[11]
- 第17回 KINOTAYO現代日本映画祭 グランプリ[12]
脚注
- ^ a b c “岡本玲主演、高齢者売春クラブを舞台に描く群像劇 『茶飲友達』公開決定”. ORICON NEWS (2024年6月25日). 2025年8月5日閲覧。
- ^ a b c d e “【高齢者の性】映画『茶飲友達』に見る現代の孤独とは - ジェンダーをこえて考えよう - NHK みんなでプラス”. 2025年8月5日閲覧。
- ^ a b c d e 此花わか (2023年2月3日). “なぜ「高齢者の売春クラブ」は必要とされたのか。超高齢化社会が抱える孤独”. FRaU | 講談社. 2025年8月5日閲覧。
- ^ “孤独な老人×若者で始めたのは“高齢者売春クラブ” 外山文治監督「茶飲友達」予告編 : 映画ニュース”. 映画.com. 2025年8月5日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “茶飲友達 : Kariya Nichigeki | KariyaNichigeki”. kariyanichigeki.com. 刈谷日劇. 2025年8月5日閲覧。
- ^ “4/1(土)『茶飲友達』外山文治監督、出演:五頭岳夫さん舞台あいさつ | 新潟・市民映画館 シネ・ウインド” (2023年3月25日). 2025年8月5日閲覧。
- ^ “茶飲友達 - EACHTIME イーチタイム株式会社”. EACHTIME イーチタイム株式会社 (2023年2月4日). 2025年8月5日閲覧。
- ^ a b c d e f “高齢者は自分自身の延長線上にある存在 コミュニティーへの参加が孤独を救う|三菱電機 Biz Timeline”. 三菱電機 オフィシャルサイト. 2025年8月5日閲覧。
- ^ “岡本玲主演、高齢者売春クラブを舞台に描く群像劇 『茶飲友達』公開決定”. ORICON NEWS (2024年6月25日). 2025年8月5日閲覧。
- ^ 坂口さゆり (2023年2月5日). “岡本玲が“高齢者売春”映画に出演 監督に役の背景を明かさなかったワケ”. AERA DIGITAL(アエラデジタル). 2025年8月5日閲覧。
- ^ “第37回 高崎映画祭 最優秀監督賞 外山文治監督『茶飲友達』とても楽しい現場、笑顔の結晶 - 1st Generation” (2024年3月25日). 2025年8月5日閲覧。
- ^ “受賞作品 - 映画祭アーカイブ - Kinotayo”. kinotayo.fr. 2025年8月5日閲覧。
関連項目
外部リンク
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