苑崎透によるカンヘル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/22 16:22 UTC 版)
苑崎透によれば、カンヘルは、16世紀にアステカ王国を征服したスペイン人が現地にキリスト教を布教する際に、キリスト教を人々に受け入れやすくするために古来の信仰とキリスト教を融合させて作り出した伝説に登場する竜だという。カンヘルとは本来は、アステカにおいて権威を象徴する、蛇または竜の頭部が着けられた杖のことであるという。この杖は王や神官といった立場の者しか保有できなかった。スペイン人聖職者たちは、キリスト教における精霊である天使を「カンヘル竜」と呼ぶことで、アステカの人々がキリスト教の神の偉大さを理解し易くなり改宗に踏み切り易くなると考えたという。 以下は苑崎が著書で紹介している2つの伝説である。 かつて世界は虚空のようであり、エホヴァとイエス、そして4頭のカンヘル竜だけがいた。エホヴァは、赤、白、黄、黒と異なった色をしていたカンヘル竜たちそれぞれに、西、東、南、北の果てに住むように命じた。竜たちは各々が指示された方向に飛んでゆき、こうして方位が定められた。 世界がまだ無かった時、エホヴァはまずカンヘル竜のセルピヌスを創造した。このセルピヌスが他のカンヘル竜たちに洗礼を施し、その後これらのカンヘル竜たちが言葉によって世界を生み出した。
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