芸が好き
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/09 10:06 UTC 版)
とにかく能を舞うことが好きだったと、弓川、池内信嘉などが共通して語っており、依頼さえあれば快く舞台に立ったという。晩年に至るまで風邪一つ引かず、稽古をしていても50歳以上若い弓川が先に参ってしまうほどに頑健な身体の持ち主であった。 71歳で「道成寺」を舞った時には、次に「融」を舞うはずだった弟・林太郎が体調不良を訴えて舞台に出ようとしなかったので、伴馬は「じゃあ俺が前を舞ってやるから、後だけは自分で舞え」と、立て続けに「融」の前シテを舞ってみせた。また暑い盛りに「山姥」を舞って後、門弟に団扇で扇がせながら大汗を拭って、「此の涼風に浴した時の心持は、実に何とも形容の出来ぬ愉快さ」と語り、周囲を驚かせたという。 また「少しでも多く聞き、之れを我が心の内へ取り入れ、かれこれを比較して、長を取り短を捨てる働きが無くては芸は上りません」と語るように、その種類を問わず良い芸は自分で見なければ気が済まない性分であった。自身の芸談でも、九代目市川團十郎の舞台に触れ、これを賞賛している。
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