胚細胞腫瘍、胚細胞腫
胚細胞腫瘍
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 21:15 UTC 版)
原始生殖細胞を発生母地とする腫瘍であり、成熟嚢胞奇形腫(皮様嚢胞腫、デルモイド)が有名である。10代後半から30代の女性で発生し、殆どは無症状だが時に茎捻転を起こし急性腹症となる。 デルモイドの画像検査ではhair ball(毛髪)、脂肪、石灰化(歯牙)が認められる。 重要な鑑別疾患として子宮内膜症の卵巣チョコレート嚢胞がある。どちらもMRIのT1WIにて高信号となるが、脂肪抑制T1WIでは子宮内膜症は高信号のままなのに対し、デルモイドは低信号となる。 ほとんどが良性腫瘍であるが、35歳以上では1%から2%の確率で悪性転化する(ほとんどが扁平上皮癌となる)。悪性転化すると極めて悪性であるため、良性腫瘍のうちに片側付属器切除術または卵巣腫瘍核出術を行う。 なお、元々、悪性の奇形腫としては未熟奇形腫が知られており、未熟な神経組織が認められロゼット形成が認められる。
※この「胚細胞腫瘍」の解説は、「卵巣腫瘍」の解説の一部です。
「胚細胞腫瘍」を含む「卵巣腫瘍」の記事については、「卵巣腫瘍」の概要を参照ください。
胚細胞腫瘍と同じ種類の言葉
- 胚細胞腫瘍のページへのリンク