肉声録音の概要
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明治43年(1910年)1月31日、偕行社で加藤清正300年祭に関する第1回目の相談会が開かれた。その際、出席者の一人であった熊本の篤志家、湯地(ゆじ)丈雄の息子・敬吾が乃木に対し、蓄音機に声を吹き込んで欲しいと依頼した。すると乃木は、「ほう、それはおもしろい。皆さんと一緒に吹き込もうではないか。」と述べ、三上参次文学博士の紹介に次いで、「私は乃木希典であります」という声を吹き込んだ。 この音声は、昭和5年(1930年)12月に相談会の出席者でもあった小笠原長生の解説を付して「乃木将軍の肉声と其憶出(乃木将軍の肉声)」として発売された。これは昭和館で聞くことができるほか、ビクターエンタテインメントが発売した「戦中歌年鑑(1)昭和4~12年」にも収録されている。ただし、「乃木将軍の肉声と其憶出(乃木将軍の肉声)」と後年発売のCDでは内容が異なる。「乃木将軍の肉声と其憶出(乃木将軍の肉声)」では小笠原の解説の後に「私は乃木希典であります」の録音が二度続くのに対し、CDでは三上の解説の後に乃木、小笠原、石栗剛三、内村義一郎、徳永熊雄、高山昇、今井清彦、湯地丈雄ほか1名が次々と挨拶を吹き込んでいる。「乃木将軍の肉声と其憶出(乃木将軍の肉声)」のB面には乃木の辞世、東郷平八郎および小笠原長生の詠んだ歌に橋本國彦が作曲し、合唱および徳山璉の歌唱による「乃木将軍の歌」が収録されている。
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