聖域の提供
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/27 05:01 UTC 版)
「パシュトゥーンワーリー」の記事における「聖域の提供」の解説
「敵から追われている者を、自らの命を懸けて助けよ」という2千年以上続く掟がパシュトゥーン人にはある。たとえ敵から追われている者がどんな人物でも、多大な犠牲を払ってでも保護し、状況が良くなるまで避難所に留めるという。 実例として、ターリバーン政権はこの掟に基づいて、当時アフガニスタンに亡命していた911テロの容疑者であるウサーマ・ビン・ラーディンに対するアメリカ政府の引渡し要求を拒否し、アメリカによるアフガニスタン侵攻に対して徹底抗戦した。この際、ムハンマド・オマル師は「私は客人(ビン・ラーディン)を裏切った人物として歴史に名を残したくない。私自身の人生と政権を喜んで客人のために捧げる。私達(ターリバーン政権)は客人に避難所を与えたので、裏切る訳にはいかない。」といった趣旨の発言した。 また、ネイビー・シールズ史上最大の悲劇といわれるレッド・ウィング作戦においてただ一人奇跡の生還を果たした元隊員マーカス・ラトレル(英語版)一等兵曹は、異教徒という立場ながら現地のパシュトゥーン人によって匿われたのち、6日後に米軍に救出された。
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