繁殖生態
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/21 16:25 UTC 版)
この種は多年生で地下茎が発達するので、それによる無性生殖が盛んで、同時に穂を出して花をつける。しかし、地下茎による無性生殖が広範囲に見られるのに対して、種子形成による有性生殖はかなり限定的であるらしい。 沖縄本島周辺においては、奥村他(2002)は種子による繁殖は行われていないらしいと判断している。それによると、この地域で得られたものでは小穂に含まれる小花の中で、正常な構造を有したものは13%に過ぎず、それ以外のものでは構造の退化や萎縮などが見られ、また正常な小花ではそうでないものより柱頭や子房が小さい傾向があった。また、花粉では調査した全てが不稔であった由。 これは日本に限った話ではなく、台湾においても有効な種子が観察されず、ジャワでは種子そのものが発見されなかった報告がある。北アメリカでも種子の発芽が確認できなかった事例などがあり、有性生殖が極めて限定的にしか行われていない事が考えられる。ただし種子形成が確認された例もあり、少数ながら有性生殖が行われていることもまた確かのようである。
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