組み合わせ的な定義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/01/04 13:25 UTC 版)
「コンツェビッチ不変量」の記事における「組み合わせ的な定義」の解説
K を幾つかの水平面 C×{ti } で分割する。このとき、切断面において K の切り口は実軸上に並んでいるとして構わない。すると、K はタングルに対する合成とテンソル積を繰り返してできていると考えることができる。 K を構成する基本的要素に対しては、以下のようにコンツェビッチ不変量 Z を定める。 Z () = ()·et/2, Z () = ()·e-t/2。ここで t は水平な一本のコードだけを持つコード図で、ex は形式的な指数写像。 Z() = U-1/2, Z() = U-1/2。ここで U は極大点と極小点をそれぞれ二つもつ自明な結び目のコンツェビッチ不変量で は連結和。 Z() は直接コンツェビッチ積分を計算することで得られる。この値を Φ と表記すると、 Z() = Φ-1。 そして、合成とテンソル積に対しては以下のようにコンツェビッチ不変量を定める。 Z(s·u)=Z(s)·Z(u)。 Z(s ⊗ u)=Z(s) ⊗ Z(u)。 通常のタングルとは異なり、隣り合う端点との距離が等しいことを仮定しないことに注意すべきである(これにより、ここで扱うようなタングルを非結合的タングル、準タングルと呼ぶこともある)。準タングルはモノイド圏を成すが、モノイド積に関して (a ⊗ b)⊗ c = a ⊗ (b ⊗ c) は成立しない。Φ はこの両辺の間の同型を与え、五角関係式(モノイド圏のコヒーレンス条件)をみたす。Φ(またはリー代数由来のウェイトシステムによる像)をドリンフェルト・アソシエータ と呼ぶこともある。上記の U や Φ は無限級数であり、一般の結び目に対する Z の値を求めることは低次の項を除いて非常に難しい。
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