細胞融合法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/25 06:56 UTC 版)
改良を目指す対象のキノコの菌糸を、酵素(トリコデルマなどの菌糸やカタツムリの消化液などから得たものを用いることが多い)で処理して細胞壁を除去する(プロトプラスト化)。異なった細胞由来のプロトプラスト間で細胞質を融合させた後、新たな細胞壁の再生を行わせる。これを増殖させ、適当な環境下で管理して子実体形成に導き、得られた子実体の商品価値の評価を経て選抜する方法である。この方法で、ヤナギマツタケについて、収穫量が飛躍的に大きい菌株が創出された。通常は交配不可能な、生物学的に異なる種同士(たとえばヤナギマツタケとナメコあるいはトキイロヒラタケとヒラタケなど)をこの方法でかけ合わせ、新たなキノコを創出しようとする試みもすでに行われているが、異種間融合の成功率はあまり高くはなく、商品として優秀な性質を持つものは出現しにくい。
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