素数限界
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 20:22 UTC 版)
「n」素数限界の調律では、「n」以下の素数によって素因数分解できるような有理数から音程を求める。 1970年代後半のアメリカの西海岸では、アメリカン・ガムランと呼ばれる新しい音楽ジャンルが形作られようとしていた。 カリフォルニアなどのミュージシャンは、インドネシアのガムランに影響を受けて、独自のガムラン楽器を製作しだした。その楽器は純正律で調律されることが多かった。 このムーブメントの中心人物は、アメリカ人の作曲家ルー・ハリソンだった。 アメリカン・ガムランの作曲家たちは、音階を倍音列から構成することが多かったパーチとは異なり、フォッカーの周期ブロックの構成に使われるのと類似の方法で、純正律の格子から音階を構成することが多かった。 そのような音階の周波数比には、非常に大きな数が含まれることが多いが、にもかかわらず、音階中の他の音とは単純な音程で関連付けられる。 そのような音階からパーチの奇数限界を求めると、誤解を招く結果になりやすいので、このようなミュージシャンは、代わりに特定の音階を構成するあらゆる音程を素因数分解できる最大の素数を使用した。 これが後に素数限界として知られるようになった。
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