範囲と境界
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/07/13 14:54 UTC 版)
着生植物と言われるのは、主として樹木に着生するものである。岩に着生するものも着生植物と言えなくはないが、含めない見解もある。 岩の上は、土壌がたまれば通常の地面と同じであって、特に選ばれたものだけが出現する、とは言い切れない面がある。しかし、樹木に着生する植物が岩の上に出現することもめずらしくはなく、そういった面で、岩の上は着生植物とそうでない植物の生活の入り交じる部分がある。 樹木に着生する種には、ほとんど樹木にしか出現しないものと、岩の上にも出るものがある。ただし、同じ種でも、環境によっては樹木にだけ出現したり、岩の上に主に出たりと、その生息環境を変えるものがある。一般的には、樹木に出現するものも、より寒冷な土地では岩の上に出やすいとも言われる。 他方、普通の地面にも岩の上にも出るものがある。そういうものは、着生植物とは見なせない。しかし、樹木には出現しないものの、必ず岩の上に出現し、特に崖に特有の植物には、樹木に着生する植物と共通の性質が多く見られるので、着生植物と見ることができるかもしれない。 つる植物は樹木にくっついて這い登る植物であり、特に、根を出して吸着して這い登る種では、着生植物的な面がある。ただし、着生植物とは違い、常に地上との連絡を持ち、根の大部分は土壌に広がる。しかし、一部には次第に樹皮上の根の比重が大きくなって、着生植物的になるものも見られる。 絞め殺し植物は、特に熱帯に見られる樹木で、大きな木の上で発芽して、そこに気根をのばす段階では着生植物であるが、最終的には根を地上にまで届かせ、それが発達して幹となり、自立した樹木となる。
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