第5巻 広場の市
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/23 04:10 UTC 版)
「ジャン・クリストフ」の記事における「第5巻 広場の市」の解説
クリストフはパリに到着した。早速ドイツ人の知り合いを訪ねて音楽の個人教師の口を教えてもらおうとする。少年時代の旧友は迷惑がるが、シルヴァン・コーンは愛想良く迎える。コーンは楽譜出版社の末端の仕事をクリストフに紹介するが、クリストフはそれを断る。コーンはクリストフをパリの様々なグループに紹介していく。 そんな中で音楽評論家のグージャールと出会う。コーンとグージャールは、クリストフをパリの様々な演奏会に連れて行く。無秩序で様々な党派の音楽群。またドイツ人のクリストフから見れば無節操なパリの文学界、そして演劇、詩、批評界。 クリストフは有力者ルーサンのサロンに招かれて新作を作曲する。そして催される演奏会はルーサンの愛人の歌手のためのものであった。そのことを知らず、その歌手を痛烈に批判したクリストフはルーサンとも仲違いする。なんとか初演まではこぎ着けたものの、事情を知っている聴衆のヤジに遭う。演奏会でピアノ独奏を担当したクリストフは「マルブルーが戦争に行った」の一節を弾き、「諸君にはこれがお似合いだ」と言い捨てて会場を後にする。 またしても世間の完全な沈黙。 コレットのサロンで、のちに重要な友となるコレットの従姉妹のグラツィアと出会う。彼女はクリストフが非難された演奏会では数少ない彼の味方だった。だがクリストフは、彼女には感心を払わない。 そんな世間の沈黙の中でクリストフは、一人の青年詩人と出会う。終生の親友オリヴィエ・ジャナンである。
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