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竹岡一郎

竹岡一郎の俳句

あたしのくしやみで文明畢るけど
あめふらし愛づるに突如融解す
おほいなる精子地底湖へ着床
がりがりと虹に触れては減るあたし
どこの地下壕も玉虫でいつぱい
ひまはりの哄笑を聴けかつ戦へ
ふるさとの朽ちてより瀧光り出す
ふるさとは火蛾の大塊鳴き爛る
サンバに乳ゆれて難波や文化の日
ソフトクリーム此の世崩ゆるは音無けれ
トランクはヴィトン家出は雁の頃
世を憎む少女の息が鎌鼬
乳に蛸載せて行き交ふ女たち
人の皮脱いだ僕へと流星群
人間の息に囲まれ原爆忌
冬眠のものの夢凝る虚空かな
地獄ではモダンガールが今すみれ
墓洗ふ「つや十七」とかすれしを
失はれし橋かをる日は凍死あり
寒鯉の鱗剝ぐ音響きけり
少年が少女に東風をけしかける
巨き脳わたつみへ煮え墜つる夏
息継ぐや躍る狐がいつも前
手毬唄長者滅びて橋残る
折々の兵器と契る鬼火かな
抱きをればだんだんもがき出すむじな
数多なる忌を継ぎ重ね秘めはじめ
星間に棲み思ひ出の凍を待つ
札で面張る奴等の街の夕霧忌
権現の遣はす螢八万騎
涅槃絵の端の吼えをる鬼が俺
潰えし半身虹もて補完せり吶喊
炎帝告げよ「あたしは美しい」
祭あと市電がへんなもの撥ねる
老兵が草笛捨てて歩き出す
聖菓純白けふも戦のある地平
花火単発黄泉を通過のわが列車
薄倖の朝寝の顔や不意に笑む
虹の根を食べれば人でなくなるよ
虹吸つて毒瓦斯と化す少女かな
螢浴び地獄の覇者になりたくねえ
蟹共喰パイプオルガン誤爆され
踊るならあたしの鱗お守りに
轟沈し大王烏賊をかすめけり
遠足や晴れて荒涼たる山河
鋼鉄の蛹を割つて超てふてふ
雪女鉱山閉鎖されて久し
雲廊の尽くる一間に雛の宴
鬼夭く帰雁の影を掬びけり
鹿鳴館晩夏ぶらんこ跳び降りて
 

竹岡一郎

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/27 05:08 UTC 版)

竹岡 一郎(たけおか いちろう、1963年 - )は、俳人大阪府生まれ。1992年俳句結社「」入会、藤田湘子小川軽舟に師事。1995年鷹新人賞、鷹エッセイ賞、2007年鷹俳句賞、2009年鷹月光集同人、2014年攝津幸彦、その戦争詠の二重性」にて第34回現代俳句評論賞俳人協会会員。




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