立方晶フッ化スカンジウム(III)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/29 00:26 UTC 版)
「負の熱膨張」の記事における「立方晶フッ化スカンジウム(III)」の解説
フッ化物イオンの4次振動により説明される負の熱膨張を示す。フッ化物イオンの屈曲変位により蓄えられるエネルギーは、他のほとんどの材料では変位角の2乗に比例するのに対して、変位角の4乗に比例する。一つのフッ素原子は二つのスカンジウム原子に結合しており、温度が上がるにつれてフッ素原子は結合の方向と直交する方向への振動を強くしていく。このことにより両側のスカンジウム原子が引き付けられ、全体として材料が収縮する。cF3 が負の熱膨張を示す温度範囲は 10 K から 1100 K であり、それよりも高い温度領域では正の熱膨張を示す。
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