突然の買収
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/27 05:28 UTC 版)
1980年代後半の航空会社再編の波にも乗り、東海岸の路線網充実を計りニューヨーク州をベースとしていたエンパイア航空の買収に続き、ペンシルベニア州をベースとしていたアルゲニー航空(現在のUSエア)の買収に乗り出した。しかし、買収しようとしたアルゲニーも拡大を計って吸収合併を進めており社名をUSエアに変更の上、ピードモントに対し逆買収を仕掛けて対抗してきたのである。一年余りに及ぶ買収合戦は最終的に1987年4月にUSエアが「30ドルのピードモンド航空の株を40ドルで買う」と申し出たことにより、取締役会で買収されることが決定。USエアが16億ドルでピードモント航空を買収と言う結果となって終わりを迎える事となった。 この買収は、多くの社員にとってはまったく突然の話であったという。ピードモント航空は現場主義の社風だったのに対し、USエアはコスト至上主義の社風だったため相性が悪かったうえ、ピードモント航空の社員であることを誇りに思う社員も多かったため、社員の多くは「なぜ買収提案を受け入れたのか。我々はCEOに裏切られた」と嘆いたという。突然の買収による社員の怒りの矛先はCEOに向けられ、格納庫ではCEOそっくりの人形が縛り首のように吊るされていたというほどだった。 1989年8月5日に合併が完了、ピードモント航空の名は消えることになった。
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