種々の結紮技法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/12 14:54 UTC 版)
両手結び(英: Two-hand technique)結紮に両手の動きを使う方法。糸を両手で左右均等に確実に締めることができ、結び目がずれにくい。欠点として、両手を動かすのに広い空間と視野が必要であり、結ぶ動作が大きいため比較的時間を要する。両手で確実に把持するために必要な長さの糸を使うため、糸の消費も大きい。 片手結び(英: One-hand technique)片手で軸糸を把持し、もう一方の手の動作だけで結紮を行う方法。片手が動かせない状況でも結ぶことが出来る。また手を動かす空間も少なくて済む。習熟すれば両手結びよりも素早く結ぶことが出来るが、結び目がずれないように注意を要する。糸の消費は両手結びより少ない。 ループに中指を通す方法と、示指でループを作ってその示指でそのまま糸を通す方法の二通りがあり、両者を交互に行うことで男結びになる。後者はやや難易度が高いが、糸を持ち替えることが出来ない状況下でも片手で男結びを行うためには必須の技術である。片手結びの応用として、両手が使える状況下で上記の中指を通す方法と示指を通す方法を左右の手で組み合わせることにより、ワンアクションで外科結びを行うことが出来る。 器械結び(英: Instrument tie)手のかわりに鉗子(ペアンなど)や持針器を用いて結紮を行う方法。利点として、狭い場所でも結紮可能であり、糸を把持するための動作も少なくて済む。糸の消費は最も少ない。欠点として、糸を鉗子などで把持することで糸が損傷して脆弱になることがある。また締める時の微妙な指の感触が伝わらないため、重要な部位の結紮には不向きである。 深部結紮(英: Deep tie)手元で結び目を作った後、結紮点に結び目を指で送るか、または深部結紮器(ノットプッシャー)を使う。やや難易度の高い結紮法であるが、深い場所で支点を動かさずに結ぶのに必要となる技術である。 鏡視下結紮(英: Endoscopic tie)鏡視下に行う結紮法。内視鏡用鉗子を用いる。
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