科学者の反対声明
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/26 16:00 UTC 版)
「イギリスにおける2019年コロナウイルス感染症の流行状況」の記事における「科学者の反対声明」の解説
3月14日、イギリスの数理学者・遺伝学者・生物学者・物理学者らは「社会距離戦略を速やかに実施する公開要求」を発表し、今のイギリス政府より厳しい「社会距離戦略」を速やかに実施すれば、国内の感染拡大を劇的に遅らせ、数万人の命を救うことになると主張した(3月16日まで501人が共同署名)。政府の対応は不十分で、他国のように「今より厳しい追加の規制措置をただちに実施」するよう求め、また現時点で『集団免疫』を追求するのは、有効な選択肢ではないとした。 バーミンガム大学のウィレム・ファン・シャイク教授(微生物学)は、集団免疫の効果を目指すには、イギリス国内だけで少なくとも3600万人が感染し回復しなくてはならないとし、その人的コストの予測は不可能で、「控え目に見ても数万人、場合によっては数十万人が死亡する」とし、「NHSがパンクしてしまわないよう、数百万人の感染が長期間にわたり散発的に起きるように流行期間を引き伸ばすしかない」と述べた。 イギリス保健省は、サー・パトリックの発言が誤解されていると反論し、「集団感染は、我々の行動計画ではなく、感染症流行の自然な副産物だ。人命を救い、最も弱い立場の人たちを守り、NHSの負担を軽減することが、私たちの目標だ」とし、「感染対策はすでに封じ込めフェーズを過ぎて、感染拡大を遅らせる段階にきている。そのため専門家チームが昼夜を問わず対策に取り組んでいる。私たちが導入した、あるいはこれから導入するすべての施策は、最高の科学的エビデンス(証拠)に基づくものだ」「今後数カ月の間に国内の免疫力がどういうレベルになるか、予測できている。その結果、可能な限り正確かつ効果的に、対応を確実に策定し実施できる」と反論した。
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