祝福の機会
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/18 02:41 UTC 版)
「ウルビ・エト・オルビ」の記事における「祝福の機会」の解説
「ウルビ・エト・オルビ」の祝福は復活祭とクリスマスの機会以外にも、新しい教皇がコンクラーベによって選ばれた時、着位時にも行われる。またごくまれな機会であるが聖年の間、巡礼者に対して行われることもある。2020年3月27日には無人のサン・ピエトロ広場で教皇フランシスコによる新型コロナウイルスのパンデミック収束を願う祈りが、大聖堂のアトリウムでは聖体降福式と「ウルビ・エト・オルビ」の祝福が行われた。この様子はメディアにより全世界に生中継された。 1870年9月20日にイタリア王国軍がローマが進駐する以前には「ウルビ・エト・オルビ」はもっと頻繁にさまざまな場所で行われていた。たとえばサン・ピエトロ大聖堂では聖木曜日、復活祭、聖ペトロの祝日、および教皇戴冠式に行われ、サン・ジョバンニ・イン・ラテラノ大聖堂では主の昇天の祭日および新教皇がローマ司教に着座する祝い時、サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂では聖母の被昇天の祝日といった具合であった。しかしイタリア王国軍のローマ進駐以後、教皇ピウス9世は自らを「バチカンの囚人」として抗議の意味で祝福をとりやめた。のちにイタリア政府とローマ教皇庁の間で関係改善が行われたことで、限定的に「ウルビ・エト・オルビ」が復活して現代に至っている。 祝福は大聖堂でのみ行われるとは限らず、教皇インノケンティウス10世は1650年の聖年時、主の公現、聖霊降臨、諸聖人の日にあたってクイリナーレ宮殿のバルコニーから「ウルビ・エト・オルビ」を行い、以後の教皇たちもこれにならっていた。
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