研究余話
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/01 04:52 UTC 版)
我々の住む天の川銀河の中での太陽の位置が明らかになったのは球状星団の研究を通じてであった。1930年代までは、太陽は天の川銀河系の中央近くにあると考えられていた。なぜなら地球から観測できる天の川の中の星の分布が一様に見えたからである。 しかし、一般的な銀河中の球状星団は銀河を囲む球対称のハロー内に分布していることが認識されてくると、地球から見える天の川銀河内の球状星団の分布は非常に非対称であることがわかったのである。この一般的な銀河内の球状星団の分布が天の川銀河にも共通しているとの仮定に立てば、球状星団の分布の様子から太陽から見た銀河中心の方向や距離が推定できる。また一様と思われた天の川の星の分布も、実際には多くの部分がガスや塵によって遮られ、可視光で観測できていた天の川はほんの一部であったことも明らかになった。これらの観測から太陽は、直径10万光年の銀河中心から約26000光年離れた位置にあることが判明している。
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