石炭使用の黎明期
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 16:28 UTC 版)
古代ギリシアのテオプラストスの記録(紀元前315年)に石炭が鍛冶屋の燃料として使われたと書かれている。ほぼ同年代の中国戦国時代でも石炭を使用した遺跡が見つかっている。かつて中国華北で宋代に用いられたとされ、同時代の江南では木炭、四川では竹炭を利用していた。 日本での工業使用は、江戸時代で筑豊炭田の石炭が瀬戸内海の製塩に用いられた記録がある。元禄年間に貝原益軒が著した『筑前国続風土記』によれば、日本の筑前では山野に露出した石炭を「燃石」と称して、庶民が薪の代用燃料としていたようで、風呂や煮炊き用に火持ちの良い燃石を用いたと著されている。イギリスは国内に豊富な石炭資源を有し、一部は地表に露出していたため700年以上前から燃料として使われていた。18世紀にイギリスで産業革命が始まり、製鉄業をはじめとした工業が大規模化した。燃料消費量が増え 従来の薪や木炭を使用した工業システムでは森林資源の回復が追いつかなくなる問題が持ち上がり、工業用燃料として石炭が注目され始めた。
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