石井聰亙とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > 石井聰亙の意味・解説 

いしい‐そうご〔いしゐ‐〕【石井聰亙】

読み方:いしいそうご

石井岳竜


石井岳龍

(石井聰亙 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/03 00:03 UTC 版)

いしい がくりゅう
石井 岳龍
別名義 石井 聰亙(いしい そうご)
生年月日 (1957-01-15) 1957年1月15日(68歳)
出身地 日本福岡県福岡市
職業 映画監督
ジャンル 映画
活動期間 1976年 -
公式サイト !!!!!!! ISHII SOGO-GAKURYU.COM !!!!!!!
主な作品
狂い咲きサンダーロード
爆裂都市
逆噴射家族
五条霊戦記
パンク侍、斬られて候
受賞
ブルーリボン賞
その他の賞
ヨコハマ映画祭
自主制作映画賞
1981年狂い咲きサンダーロード
高崎映画祭
最優秀作品賞
2023年箱男
芸術選奨文部科学大臣賞
2025年『箱男』
テンプレートを表示

石井 岳龍(いしい がくりゅう、1957年昭和32年〉1月15日[1] - )は、日本映画監督。改名前の石井 聰亙(いしい そうご)の名で広く知られている[2]

2006年から神戸芸術工科大学で教授として教鞭をとる[3][4]。2023年退官。

略歴

福岡県福岡市出身[1]福岡県立福岡高校卒業。日本大学芸術学部中退[4]。大学入学直後(1976年)に学生による自主映画グループ「狂映舎」を設立[3]。8mm映画デビュー作『高校大パニック』[注釈 1]で注目される。1978年に同作を日活がリメイクした『高校大パニック』を澤田幸弘と共同監督するが、実質的には何もできなかったという[2]。1978年、『突撃!!博多愚連隊』がぴあフィルムフェスティバルに入選。同年の入選者に、森田芳光長崎俊一らがいる。

1980年、長編『狂い咲きサンダーロード』を劇場公開。インディーズ界の旗手として名前が挙がる[3]。1982年、自主映画活動の集大成的な作品『爆裂都市 BURST CITY』を発表。同年、長谷川和彦に誘われディレクターズ・カンパニーの設立に参加[5]。1984年、商業映画としては初の単独監督作『逆噴射家族』を発表。翌年のベルリン国際映画祭で注目され、イタリアの第8回サルソ映画祭でグランプリに輝く[2] など、国内のみならず海外でも高い評価を受ける[3]

また、自らがボーカルをつとめるバンド「石井聰亙&バチラス・アーミー・プロジェクト」で音楽活動も行い、自作映画『アジアの逆襲』の音楽を担当して、同題名のレコード・アルバムも発売した。

しかし『逆噴射家族』以後は約10年にわたって長編作品が作れない状態が続く。未完の企画として『GOD STONE』『虹のキリン』『箱男』などがある[6]。ウィリアム・ギブスンの映画化や『逆噴射家族』の英語リメイクなど、アメリカで撮影する企画もあったが実現していない[7]。その前後からジャパニーズパンクニュー・ウェイヴシーンと共闘した数々のミュージック・ビデオと実験的短編映画製作に打ち込む。1993年、WOWOWのオムニバスドラマ『TOKYO BLOOD』全4話を監督。

1994年、10年ぶりの劇場長編作品『エンジェル・ダスト』が公開。バーミンガム映画祭でグランプリを受賞。以後、『水の中の八月』(1995年)、『ユメノ銀河』(1997年・オスロ映画祭グランプリ)と作品を発表。続いて、時代劇とSFXを融合させた超大作『五条霊戦記』(2000年)が公開される。

21世紀に入ってからは、『ELECTRIC DRAGON 80000V』(2001年)、『DEAD END RUN』(2002年)を発表。2005年には、フルデジタル機材を使用して制作した『鏡心・3Dサウンド完全版』を発表、全国上映ツアーを行った。2006年、監督生活30周年を迎え、記念の初期作品集が発売された。

2010年1月17日、公式ブログで、今後は石井岳龍の名前ですべての活動、仕事を行うと発表[8]。改名については「聰亙」が漢字を間違えられることが多かったこと、初期の作品を集めたDVDが発売済みであること、『狂い咲きサンダーロード』に主演した山田辰夫が2009年7月に亡くなったことなどを理由に挙げている[2]

監督作品

映画

テレビドラマ

PV

DVD

  • 石井聰亙作品集DVD-BOX 1 ~PUNK YEARS 1976-1983~
  • フリクション 「Dumb Numb Video」(1989) ※2007年に「Dumb Numb DVD」としてDVD化

出演

映画
CM

脚注

注釈

  1. ^ 母校・福岡県立福岡高校にて撮影

出典

  1. ^ a b 石井岳龍”. KINENOTE. 2015年12月6日閲覧。
  2. ^ a b c d 石井岳龍(インタビュアー:小張アキコ)「【石井岳龍】映画界の“革命児”が名前を変えたワケ」『zakzak』、2012年2月16日https://www.zakzak.co.jp/people/news/20120216/peo1202160815000-n1.htm2018年3月30日閲覧 
  3. ^ a b c d 石井岳龍”. 映画.com. 2015年12月6日閲覧。
  4. ^ a b 石井 岳龍”. 神戸芸術工科大学. 2015年12月6日閲覧。
  5. ^ 「撮影現場訪問 逆噴射家族」『キネマ旬報』1984年4月下旬号、pp.138
  6. ^ 「石井聰亙作品集 DVD-BOX II ~PSYCHEDELIC YEARS~」ブックレット. トランスフォーマー 
  7. ^ インタビュー 石井聰亙(映画監督)”. 2020年11月15日閲覧。
  8. ^ "■芸名変えました。". ISHII GAKURYU'S MOMENT BY MOMENT (公式ブログ). 2010年1月17日. 2025年4月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月2日閲覧
  9. ^ 神武団四郎 (2015年12月4日). “石井岳龍&笠松利通、『爆裂都市』を振り返る「皆、僕に死ねと思っていたんじゃないか」”. シネマトゥデイ. 2015年12月6日閲覧。
  10. ^ 石井岳龍(インタビュアー:水上賢治)「INTERVIEW #40 新たな創作を模索して現状を変えていくしかない」『HogaHolic』、2012年2月16日http://www.holic-mag.com/hogaholic/int/int40.html2016年3月10日閲覧 
  11. ^ 染谷将太VS綾野剛!石井岳龍監督最新作はアンダーグラウンドに生きる若者たちの青春ドラマ”. シネマトゥデイ (2015年3月5日). 2015年3月5日閲覧。
  12. ^ 二階堂ふみ「蜜のあわれ」主演で妖艶な金魚に!室生犀星原作を石井岳龍監督が映画化”. 映画.com (2015年7月8日). 2015年7月8日閲覧。
  13. ^ 二階堂ふみと石井岳龍、「蜜のあわれ」イベントで歌人・穂村弘から絶賛受ける”. 映画ナタリー (2016年3月2日). 2016年3月10日閲覧。
  14. ^ 綾野剛×宮藤官九郎×石井岳龍で町田康「パンク侍、斬られて候」映画化”. TVLIFE Web. 学研プラス (2018年2月8日). 2018年3月31日閲覧。
  15. ^ 石井岳龍監督、5年ぶりの新作! 「自分革命映画闘争」3月公開、予測不能すぎる本編映像も披露 : 映画ニュース”. 映画.com. 2023年2月9日閲覧。
  16. ^ “横浜聡子、石井岳龍、加藤拓人、守屋文雄が監督した“感情の欠けた兄弟姉妹の物語””. 映画ナタリー (ナターシャ). (2023年3月10日). https://natalie.mu/eiga/news/516037 2023年3月18日閲覧。 

外部リンク



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「石井聰亙」の関連用語

石井聰亙のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



石井聰亙のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの石井岳龍 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS