直感的な記述
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/29 09:27 UTC 版)
この導入では(他の値への一般化は容易であると思われるので)、n=4 とする。 4つの黒い点からなる集まりがテーブルの上に2組置かれている状況を考えよう。ただし各々の集まりの中で、黒い点は縦方向に整列しており、また2組の集まりは左右に向かい合って置かれているものとする(下図の黒点部分を参照)。左側の 4点と右側の 4点とを 4本の糸を使って繋ぎ合わせると、左右の4点の集合の間に1:1対応ができる。このように繋がれたものをブレイド(組みひも)と言う。それぞれの糸は他の糸の上や下を通らねばならないことがあり、このことが重要である。例えば、次の 2つの繋ぎ方は異なったブレイドを定める。 は、 とは違っている。 他方、「糸を引っ張る」ことにより同じに見えるようになる 2つのブレイドは、同じブレイドとする。 は、 と同じブレイドである。 糸はすべて左から右へ移動することとするので、次のような結び目はブレイドとは見なさない。 をブレイドとは見なさない。 任意の 2つのブレイドは、次の図式に描くように合成することができる。真ん中に現れる 2組の 4点をそれぞれ同一視し、その点で結びついている糸をつなぎ合わせる。 と、 とを組み合わせると、 となる。 別の例: と、 とを組み合わせると、 となる。 ブレイド σ と τ の合成を、στ と書くこととする。 4つの糸を持つすべてのブレイドの集合は、B4 と書かれる。上のブレイドの合成は、実際、群演算である。単位元は4本の水平な糸からなるブレイドであり、あるブレイドの逆元は、そのブレイドの中央の縦線を軸として鏡映反転させたブレイドである。 (例えば、上で述べた最初の2つのブレイドの例は、互いに逆元である。)
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