病因・機序
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/11/23 21:12 UTC 版)
腎臓の糸球体基底膜の上皮直下に顆粒状に広く分布する免疫複合体が特徴であり、この免疫複合体の形成・沈着に伴う一連の免疫の異常が主たる機序と想定されている。具体的には、全身を循環している免疫複合体が腎に移動・沈着するという説と、上皮基底膜にある何らかの抗原に対して抗体がin situで結合するという説とに二分されるほか、免疫複合体よりもむしろ補体の沈着が組織障害の主因であることを示す実験もある。原発性膜性腎症の70%以上が内因性抗原であるホスホリパーゼA2受容体(phospholipase A2 receptor:PLA2R)に対するIgG4型抗体によって発症することが解明された。
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病因・機序
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/26 06:51 UTC 版)
詳しいことは不明であり、今後の研究成果が期待される。病因として有力なものは、食物やウイルスを抗原とする免疫複合体の糸球体内沈着によって引き起こされるとする説である。機序としては、扁桃腺炎が反復することにより陰窩上皮が破壊され、これを抗原として認識したリンパ球がIgA抗体を産生すると考えられている。IgAサブクラス1の抗体ヒンジ領域の糖鎖異常を示唆する実験結果もある。また、IgA腎症の一部では明らかな家族内発症が見られることから、遺伝因子の関与も疑われる。レニン・アンギオテンシン系遺伝子やIgAクラススイッチ制御遺伝子の多型が本疾患の発症・進行に関与するとして注目されているものの、確定的な証拠は依然得られていない。
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