男性の肖像_(ティツィアーノ、ルーヴル美術館)とは? わかりやすく解説

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男性の肖像 (ティツィアーノ、ルーヴル美術館)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/14 03:20 UTC 版)

『男性の肖像』
フランス語: Portrait d'homme, main à la ceinture
英語: Portrait of a Man
作者ティツィアーノ
製作年1523年ごろ
種類キャンバス上に油彩
寸法118 cm × 96 cm (46 in × 38 in)
所蔵ルーヴル美術館パリ

男性の肖像』(だんせいのしょうぞう、: L'Homme, main à la ceinture: Man with a Glove)は、イタリア盛期ルネサンスヴェネツィア派の巨匠ティツィアーノ・ヴェチェッリオが1523年ごろ、キャンバス上に油彩で制作した絵画である。パリのルーヴル美術館に所蔵されている[1][2]。作品は同じくルーヴル美術館にある『手袋を持つ男』とほぼ同時期の作品で、両作ともマントヴァゴンザーガ家に由来する[1][2]。1627年にチャールズ1世 (イングランド王) に高額で購入されたが、王の処刑後、競売に付され、銀行家エバーハルト・ジャバッハに購入された。作品は後の1671年にルイ14世のコレクションに入った[1]

作品

ウルティック (Hourtiq) は、1527年のフェデリーコ2世・ゴンザーガへの手紙に言及されていることをもとに、描かれている人物がピエトロ・アレティーノと同定することを提案した。しかし、実際には根拠のない仮説で、ずっと十分に記録に残されている『ピエトロ・アレティーノの肖像』 (パラティーナ美術館フィレンツェ) を考慮するなら、実際には根拠のない仮説である。

モデルの人物は、1523年に33-34歳で死んだジェノヴァの貴族ジローラモ・アドルノという見方が有力である。彼は、カール5世 (神聖ローマ皇帝) のヴェネツィア大使で、『手袋を持つ男』のモデルとも考えられる[2]

暗い背景に半身像の男性が描かれている。身体は4分の3右側に向けられ、頭部は左側に向けられている。視線は鑑賞者からは遠い不明の1点を見つめている。人物は、黒色のゆったりとしたガウンと白いシャツを身に着けている。手は腰にのせられている。容貌は非常に個性的に描かれ、鑑賞者と対面する人物の様々な特質、すなわち、宮廷的高貴さ、野心、頭脳の明晰さ、男性的生気などを仄めかしている[2]

脚注

  1. ^ a b c Portrait d'homme, main à la ceinture”. ルーヴル美術館公式サイト (フランス語). 2023年11月14日閲覧。
  2. ^ a b c d NHKルーブル美術館IV ルネサンスの波動 1985年、136項。

参考文献

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