男の代紋とは? わかりやすく解説

男の代紋

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/12 07:08 UTC 版)

男の代紋
The Brawling Angel
監督 監督 : 山下耕作
脚本 村尾昭
出演者
音楽 鏑木創
撮影 鈴木重平
編集 神田忠男
製作会社 東映東京撮影所
配給 東映
公開 1972年6月21日
上映時間 91分
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男の代紋』(おとこのだいもん)は、1972年6月21日に公開された東映製作によるヤクザ映画[1][2][3]高橋英樹の東映初主演映画で[2][3][4][5]、2024年まで高橋が唯一出演した東映映画となっている[3]

キャスト

スタッフ

  • 監督 : 山下耕作
  • 脚本 : 村尾昭
  • 企画 : 俊藤浩滋・橋本慶一
  • 音楽 : 鏑木創
  • 撮影 : 鈴木重平
  • 美術 : 井川徳道
  • 編集 : 神田忠男
  • 録音 : 荒川輝彦
  • 照明 : 和多田弘
  • 助監督 : 藤原敏之

製作

高橋英樹は経営が傾きかけた日活から、東映の岡田茂社長が、渡哲也と共に東映に引き抜こうとした人で[6]、これには応じなかったとされ、東映での映画は本作一本のみだが[1]、東映製作の時代劇ドラマには多数出演している[7][8]

興行

1972年5月15日に東映本社であった1972年5月ー7月までの番組発表では、本作が公開された1972年6月21日の枠は高倉健主演の『関東地獄一家』(仮題、佐伯清監督)と梶芽衣子主演『女囚701号・さそり』(伊藤俊也監督)と発表され[4]、本作は『木枯し紋次郎』との二本立てで1972年6月9日ー6月20日公開と発表されていた[4]。前年、東宝東映のヤクザ映画を真似た仲代達矢主演、五社英雄監督の『出所祝い』で、東映に殴り込みをかけたが、高倉健主演、佐伯清監督の『昭和残侠伝 吼えろ唐獅子』をぶつけられ完敗していたことから[9]、二年連続で東映に負けるわけにはいかないとテレビで人気の高い原田芳雄中村敦夫W主演、池広一夫監督で『無宿人御子神の丈吉 牙は引き裂いた』と石原プロモーションが全力投球する石原裕次郎主演、舛田利雄監督の『影狩り』の強力二本立てで本作の封切にぶつけていた[5]

ところが『関東地獄一家』は製作されず、『女囚701号・さそり』は製作が遅れ、この間は『遊侠列伝』(再映)と『ポルノの帝王 失神トルコ風呂』が急遽組み込まれ[10]、本作は1972年6月21日に公開が延期された[4]。東宝とのヤクザ映画対決はならなかった[10]。東映の番組変更は東映動画(東映アニメーション)などを含む激しい春闘が原因であった[10]

ソフト状況

ビデオは発売されていたが廃盤[3]DVDは発売されていない[3]

同時上映

脚注

出典

  1. ^ a b 男の代紋”. 日本映画製作者連盟. 2022年7月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年8月12日閲覧。
  2. ^ a b 「1972年5月下旬号 製作ニュース」『キネマ旬報』、キネマ旬報社、1972年5月、149–150頁。 
  3. ^ a b c d e 『ぴあシネマクラブ 日本映画編 2004-2005』ぴあ、2004年3月、146頁。ISBN 978-4835606170 
  4. ^ a b c d “江波、英樹の東映初出演作 スター強力の六月以降番組”. 週刊映画ニュース (全国映画館新聞社): p. 3. (1972年5月20日) 
  5. ^ a b 「1972年6月下旬号 興行価値 『再び東映、東宝のぶつかり合い 第三の男?=菅原文太 ユニークさで勝負する東宝』」『キネマ旬報』、キネマ旬報社、146頁。 
  6. ^ 「でっかくいくぜ 両雄 裕ちゃん、勝つぁん 実力の見せ場 "低迷期"でチャンス〈裕次郎〉 合作で国際舞台へ 東映には出ないよ、作品で勝負〈勝新〉」『スポーツニッポン』スポーツニッポン新聞社、1972年1月4日、13面。
  7. ^ 日活出身なのに時代劇スター。いまも顔力凄いです。 高橋英樹”. むチュー刑事 懲怒街物語. 裏東映チャンネル (2020年3月2日). 2025年8月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年8月12日閲覧。
  8. ^ 高橋英樹が語った時代劇への熱い思い「より美しく より楽しく よりカッコよく」復讐と謎が交錯するストーリー「はぐれ鴉」で老公役【大分発】”. FNNプライムオンライン. テレビ大分フジテレビジョン (2025年7月11日). 2025年8月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年8月12日閲覧。
  9. ^ 「文化チャンネル 東宝がやくざ映画で東映になぐり込み」『週刊朝日』1971年10月8日号、朝日新聞社、119頁。 
  10. ^ a b c “髷もの合戦が水泡に帰した 東映の番組変更 四六年下半期の営業報告との関係”. 週刊映画ニュース (全国映画館新聞社): p. 1. (1972年6月3日) 

外部リンク





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