由来と伝承
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/26 17:04 UTC 版)
蔦の細道は、「宇津の山越え」とよばれた道で、7世紀の律令時代には伝馬の道として使われた。古代駅路の東海道は、海岸近くの日本坂を越えるルートだったと考えられており、宇津ノ谷峠を越える道は、中世から近世の東海道として継承されるまで、古代の伝路として機能していたとされている。 よく知られるようになったのは、平安時代前期の文学作品『伊勢物語』が書かれたときからである。在原業平をモデルにしたとされる主人公は、宇津の山に入ろうとしたとき、暗く細く、ツタやカエデが茂り、寂しい道に心細く思った。その時見知った修行者に会ったので、京にいる人に「駿河なる宇津の山べのうつつにも 夢にも人にあはぬなりけり」と記した手紙をことづけた 「蔦の細道」とよばれるようになったのは江戸時代からで、この業平の逸話から名付けられたと考えられている。
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