用途、調律による分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/10 15:22 UTC 版)
祭囃子、神楽、獅子舞等、各地の祭礼に古来用いられてきた篠笛を便宜的に「囃子用」「古典調」と呼ぶ。「囃子用」篠笛は同一径の指孔がほぼ等間隔で並んでおり演奏しやすいが、音階に調律されていないため、三味線等の音階がはっきりした楽器とは合わせにくい。そこで昭和初期に、指孔の位置と大きさを工夫し、邦楽(伝統音楽)の唄物(民謡、長唄等)に合わせやすい「唄用」篠笛が開発された。第三孔を大きくし、幾分歌口に近付け、第一孔を逆に幾分小さくした結果、「唄用」篠笛の音階は、第一孔を開放した音を移動ドにおける「ド」とすると、第一孔と第二孔を開放した音が「レ」、第三孔までを開放した音が「ミ」に近く、以降孔を開放する毎にファ、ソ、ラ、シに近い音になる。西洋楽器との合奏が増えるにつれ、これを更に平均律に近付けた「ドレミ調」篠笛、「みさと笛」(商標)等の「改良型篠笛」も開発されている。改良型篠笛の名称は製作者によって多種多様である。西洋音階の演奏に便利な小穴を追加している製作者もある。
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