現代哲学における心身論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/25 02:00 UTC 版)
心身問題から心脳問題へ 主に英米系の哲学においては、心身問題は心と体の問題ではなく心と脳の関係で論じられている。心脳問題として捉える立場には、機械論的唯物論に近い心脳同一説(あるいは精神物理的一元論、D・M・アームストロングなど)から精神の非物質性を擁護する創発主義的唯物論(M・ブンケ)まで、多くの理論や考察がある。 これらは認知科学、脳科学などの成果を基礎としたものであり、心の発生・作用における中枢神経系の機能を哲学に組み込んだものとして評価される一方、脳に帰すことのできない身体独自の機能を切り捨てた議論であるという批判も多い。 日本の哲学者たちの心身問題 現代日本において、心身論を扱ってきた哲学者としては市川浩、大森荘蔵、坂本百大、廣松渉らがいる。また、2001年には唯物論研究協会が学術誌『唯物論研究年誌第6号』において「こころとからだ」というタイトルで心身問題についての特集を組んだ。
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