特徴と耐久
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/05/07 20:55 UTC 版)
この麻紙 はこれまでのものと異なり、原料である麻に、楮と少量の雁皮をブレンドすることで、強靱さと肌理のきめ細かさを合わせ持った紙に仕上がっている。 これが現在の「雲肌麻紙」で、それ以前の時代にはなかった絵具を厚く塗り重ねるといった表現が可能になった。3層位の厚塗りの絵肌は勿論、硬質な油絵具にも耐えられる和紙である。雲肌麻紙の紙肌は、ほぼ平滑でしっかりとした厚みを持ちながら柔軟性もあり、描画の際は筆運びがよく、絵具の発色も良好である。紙肌が滑らかな面が表側で、ザラつきのある面が裏側。紙色は、若干クリーム色を帯びた白色である。サイズは、三六判(中判)、三六判耳付、四六判、五七判、六八判、七九判などがある。 その他の麻紙として、白麻紙、薄麻紙、土佐麻紙など、様々な種類がある。 横山大観や、冨田溪仙、東山魁夷、竹内栖鳳、小杉放庵、下村観山、平山郁夫らの使用は勿論、近年では美大生、和紙を支持体にして描く作家も好んで雲肌を用い、新たな日本画の表現の可能性を広げている。
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